物流業界はモテない??

前回のブログで自分がなぜ、高い競争倍率を潜り抜けて、アリババのリーダーシッププログラム(LDP)に合格することが出来たか、ざっくりと説明したが、
自分の中では、当然過ぎて一点だけ、自分の経歴で最も有利に働いた経歴について触れるのを忘れていた。

それは自分がCEIBS出身者であるということである。


CEIBSは中国企業の国際化に最適な教育機関

過去のアリババLDPの出身者の学校をみてみると、最も多く人材を輩出しているのが、自分の母校でもあるCEIBSである。
更にポイントは、過去CEIBSからアリババLDPにジョインした外国人(非中国人)はまだ誰も辞めていない
実力がないから、次の良い転職先が見つからず、アリババに残っているという可能性もあるが、アリババ目線から見れば外国人の離職率が大変高い中で、これ以上ない人材の保証でもある。
一度会えばその魅力に引き込まれるくらい魅力的な人たちなので、彼らが他の企業に転職することが出来ないということは考えにくい。

雨上がりの美しいCEIBSのキャンパス

CEIBSは言ってみれば、中国とその他の国の中間にある架け橋的な存在である。
ここに入学する外国人は、そこで中国のカルチャーショックを受け、中国ウェイに合わないと判断した外国人は中国を離れる。
CEIBS卒業していることは、一度ショック治療を受けており、中国に免疫があると考えられる。
卒業後に中国企業のLDPで働きたいと意志表示しているということは、そのショックを乗り越えて、中国がどんなところか大体理解して(もちろんMBAの過程で中国の全てを学べる訳ではないが)、どんな場所かわかった上で覚悟を決めて中国企業にアプライしている(例えば汚いトイレに我慢できない外国人は中国を離れる)。
この点で、中国の学校を卒業していない外国人を取るよりは、中国企業にとっては安心できる。
従ってCEIBSはアリババのみならず、中国企業の国際化にあたっては、最適な人材輩出機関と考えることが出来る。
更に輩出した人材が、活躍(少なくとも簡単には辞めない)ことで、学校のレピュテーションが上がり、CEIBSは良い循環に入っていると考えている。

海運業界に入ると転職出来ない

今回自分は、中国企業の本社に「転職」した(所謂普通の転職とは違うかもしれないけど)。
その過程でとても思ったことは、語学能力が高かったり、テクノロジーの技術をもっている「国際物流」経験者の需要は、日本を含め、世界的にとても高く、「需要>供給」となっているということである。

そもそも自分は新卒で海運業界に入ったのだが、入った時に言われたのは、
「海運企業はホワイトで給与水準が高く、離職率がとても低い一方で、所謂転職市場でモテる職能は身に付きづらいため、他社・他業種に転職はしずらい」ということだ。(今でも言われているかもしれない)

実際今でも海運業界の離職率は極めて低い(東洋経済「 「給料が高くて新卒が辞めない会社」TOP200 」https://toyokeizai.net/articles/-/256368?page=3

しかしこれは、これは完全に間違っていると自分は思っている。

その理由は、需要側と供給側で大きく二つある。

デジタル×国際物流

まず需要面。
自分が新卒でこの業界に入ったときは、こんなことを未だにやっているのかと感じることが正直多かったが、それは逆に言うと、テクノロジーの技術で改善される余地が多い業界ともいえる。
今自分の所属しているCAINIAOや、デジタルフォワーディングのFlexport等はここに目をつけ、テクノロジーの力で、物流業界を変えようとしており、そのような企業は増えている。

物流業界は古い業界なので、各国独自の商慣習等も多くあるので、例えば日本の物流業界をよく知っているというのは、グローバルなプレイヤーが日本に進出する際に割と価値がある。
ただし当然ながら、日本の物流業界を知っていても、日本語しかしゃべれなければ、グローバルなプレイヤーとコミュニケーションをとることが出来ない。

アリババの外国人の中で話題になるのは、中国語ができなくてもアリババで働くことは出来るのか。ということだが、結論から言うとできる。
ただそれは、プログラミングなどで極めて秀でており、代替の利かない能力を持っている外国人である場合がほとんどである。

まとめると、日本の物流経験者で、語学能力もしくは特定の技術を持った人の需要は極めて高いと感じている。

次に供給面。
例えば、何が何でも、心の底から物流業界に行きいという、これから就活を迎える東大生・京大生がどれだけいるだろうか?

Source ONE CAREER https://www.onecareer.jp/articles/1809

自分は学歴と、仕事が出来ることは全く関係がないと思っているが、簡単に整理するため誤解を恐れずに言うならば、商社やコンサルに等に比べて、物流業界の人材は、物事を整理して全体を俯瞰してみて、自分の頭で考え、行動し、発言できる人材は少ないのではないかと思っている。
語学力が高い人もそこまで多くないのでないだろうか。

逆に言うと、今物流業界に働いている人はチャンスで、
普段の仕事から得られることに+αで何か努力して習得するだけで
業界の上位の人材になれる
と、自分は信じている。

物流・海運業界に入るのを進めているのでは決してない。

まとめると、国際物流はデジタルと結びついて、国際物流の知識があり、+αの何かを持った人材の需要がとても高まっている。
更に日本の物流業界は、外国人には理解しずらい、とても特殊な商習慣が多い。
その一方で、実際のところ、日本でその+αを持った物流経験者は多くはない。コンサルや金融業界で他社と差別化を測るには、+αがもう一つくらいは必要なのではないだろうか。
だからこそ、物流業界で働いている人には、今とても面白いタイミングだと思っている。

ただし、今海運や物流業界がチャンスだから、この業界に転職、就職することを進めているわけでない。
特に新卒の就活生で、将来的には転職を重ねてバリバリとキャリアを自分で築きたいという人には、やはりおすすめしずらい。
それはコンサルとか金融とかで得られる職能の方が、やはり応用が利くことが多いと思うからだ(その分競争も激しいが)

今回とにかく言いたかったのは、海運・物流業界で働いているから転職できない、ステップアップやキャリアアップができないと固定概念で考えるのは、とってももったいないというメッセージである。
日本のみならず業界を俯瞰してみると、この業界はとってもチャンスに溢れいてるんじゃないかと自分は思っている。

最後の方は、様々なスキルを掛け合わせることで、レアキャラになるという話とほぼ同じである。
元々は藤原和博さんのキャリアを三つ合わせて100万分の1の人間になる。というお話や

最近読んだ本では、マーケターの森岡毅さんの本の中にもこの話が出ていた。
ちなみに小生は、この森岡さんの本の中のP&Gの本社に移籍された当初の大変ご苦労されたお話(本社社員にイジメのような仕打ちを受けたエピソード等)に、自分とはレベルが違うものの、同じく外資企業の本社で働くものとして大変共感し、勇気をもらった。

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